中央ユーラシア食の研究会設立趣意書
- 中央ユーラシア食の研究会
- 2019年12月9日
- 読了時間: 2分
更新日:2019年12月29日
1 設立の趣旨
地域理解の手段にはさまざまなものがあるが、中でも「食」は重要なテーマであると考えている。何気ない食のシーンにはその地域や民族の生活文化、歴史、自然環境といったさまざまな背景を見いだすことができるからである。
情報化の進展とともに世界のあらゆる情報を簡便に得ることができるようになってきたが、一方でユーラシア内陸部の中央ユーラシアに関する正確な情報は依然としてなかなか伝わってこない状況にある。現在においては、広大な中央ユーラシアはいくつかの国家によって区切られているが、かつては「オアシスの道」や「草原の道」といった東西交流の経路にあたり多くの民族が行き交う文明の十字路であった。その痕跡は各地の食文化からも伺い知ることができる。
本研究会は「食」をテーマに深く探求することで中央ユーラシアに広がる豊かな文化を描き出し、正確な地域理解に資することを目的とする。
2 研究方法
本研究会の研究員はそれぞれの専門領域を活かし、さまざまな角度から中央ユーラシア各地の「食」について考察を行うことでその地域の特徴を描き出す。
具体的にはある食文化について下記の3種類の分野を併せて多角的な考察を行う。
①歴史的、文化的背景による考察
②自然環境、農学等科学的見地からの考察
③調理技法、料理、メニュー構成、食空間等に関する考察
この場合において、現地調査、文献調査、実験、料理の試作といった実体験を行うことでより正確な研究成果を求めることが望ましい。
3 研究成果
研究成果については、本研究会のWebサイトへの掲載、研究報告会、試食会の実施などを随時行うことで「食」からアプローチした中央ユーラシアの正確な知識の普及に努める。
また、本研究会の共同研究のほかに研究員の個別研究の成果発表の場を設けることを妨げない。さらに外部講師による講演会、勉強会を行うことでさらに幅広い見地からの考察を行い研究成果のレベルアップを図る。将来的には一般からの公募による成果発表の場も提供していく。
令和元年(2019年)11月24日 発起人一同(先崎将弘、吉田悟、庄司由美子)
ご興味を持っていただきありがとうございます。現在のところは会員の公募は行っておりませんがイベント開催の折はぜひご参加くださいますようお願いいたします。
会に参加したいと思いますが、入会に関する詳細をお知らせください。(為我井 輝忠)