広大なユーラシア大陸の内陸部に広がる中央ユーラシアは、現在ではいくつかの国家に区切られています。
しかし、かつては「オアシスの道」や「草原の道」といった東西交流のルートを通じてさまざまな民族や文明が行き交うダイナミックな世界でした。現在でもその痕跡は「食」の面から見出すことができます。何気ない日常生活における「食」のシーンには、その地域の特徴や自然環境、民族文化、歴史といったさまざまな背景を見い出すことができます。「食」は地域理解の重要な手段のひとつです。私たち中央ユーラシア食の研究会は、まだまだ知られざる中央ユーラシアの「食」を深く探求することによりこの地域の豊かでダイナミックな文化を描き出し、中央ユーラシアの地域理解の一助となることを目指しています。